検索

【奥の細道】 脚本No.13 教秀 作

其角『宗匠さま、休み時間、顔をお見かけ致しまぬが、どちらかへ行かれたのでしょうか。』

仙北『先ほど、蛙を詠まれた池に行かれましたよ。』

其角『え、もう句は出し終わりましたのに。』

曾良『そこが我々凡人と違うところよ。』

杉風『芭蕉さまは、いつも最高の句を作りたいと思い、推敲を重ねられるお方。』

仙北『とうてい、私などには真似できませぬ。』

(こじんまりした池にたたずむ芭蕉の姿)

仙北『それでは、句合わせを再開いたします。詠み手の方どうぞ。』

11番左「飛ぶ蛙(かわず)鷺(さぎ)をうらやむ心かな」(全峰)右「藻隠(もがく)れに 浮き世をのぞく蛙かな」(流水)

枳風『左は素直な句。右の浮き世をのぞくが、なんとも愉快ですな〜』

仙北『選票の結果、右多し。右勝ちと致します。次』

12番左「よしなしや さでの芥(あくた)とゆく蛙」(嵐雪)右「竹の奥 蛙養う よしありや」(破笠)

水友『左右の句とも、よしのありなしでよんだ句であり。ちょうはんつけづらく、判定は難しいです。』

仙北『選票の結果、左右同数。よって、引き分けの持と致します。次』

13番左「ユラユラと 蛙揺らるる柳かな」(北鯤)右「手をかけて 柳にのぼる蛙かな」(コ斎)

徒南『どちらの句も趣きがあって良いですなぁ。甲乙つけがたい。』

仙北『選票の結果、左右同数。よって、引き分け持と致します。次』

14番左「手をひろげ 水に浮(うき)寝の 蛙かな」(ちり)右「露(つゆ)もなき 昼の蓬(よもぎ)に鳴く蛙」(山店)

嵐竹『どちらの句を良しとするか。どちらとも、今いちの感ありですな。』

仙北『選票の結果、左右同数。よって、引き分け持と致します。次』

15番左「蓑捨(みのすて)し  雫(しずく)にやどる蛙哉(かわずかな)」(橘襄)右「若芦(わかあし)に 蛙おりなす流れかな」(蕉雫)

全峰『右の句は、ひびきが自然で情景がうかがえますなぁ。』

仙北『選票の結果、右わずか多し。よって、右勝ちと致します。ここで、皆様に朗報です。この句あわせは、西村梅風殿の計らいで本として、来年発行する運びとなりました。』(一同驚きの声)

  • YouTube

趣味の書道サークル

(書道上達 & 脳活性化)