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【奥の細道】 脚本No.6 教秀 作

(句会が終了し、参加者が出ていくシーン)

太郎兵衛『桃青せんせい、今日はわたしなりに良い句ができました。では、また、次の機会を楽しみにしておりますぞ。』

桃青『太郎兵衛どのは、何をおやりになったも、勘どころをつかむのが上手なので、この桃青、驚くばかりです。』

郎兵衛『はっはっはぁ。』

(弥助一人だけ句ができず、下向きで隅にうずくまっている)

桃青『弥助どの、どうなされました。おからだでも、悪いのですか。』

弥助『わたしは、もう3回も句会に参加させていただいておるのですが、一句すらできない始末。才もなく不甲斐ない自分にどうしようもない思いなのでございます。』

桃青『気にしないでくだされ。誰でも、最初は通る道ですよ。』

弥助『でも、何も言葉が浮かんでこないのです。全く。』

桃青『それは、弥助さん、石垣なんですよ。』

弥助『石垣、、、』

桃青『石垣を積み上げていくとき、何が必要になりますか。』

弥助『それは石です。』

桃青『そのとおり。』

  『もし、集めた石が10こあったとしたら、積み上げられますか。』

弥助『そいつは、無理でさあ。石の数が少なすぎます。』

桃青『そうでしょう。』

  『その石を、句で用いることばとしてみてください。』

(しばらく、考えこみ、合点する)

弥助『わたしは、材料もないのに、石垣を築こうとしていた自分に気づきました。まずは、石集め、いやあ、ことば集めをいたします。』

桃青『さらに、申しあげますと、石垣は大きい石だけではダメなのですよ。小さい石や中くらいの石が協力して支え合っているのです。中には、いくら大きくても砂岩のようなものもあり、崩れやすい。質が大切なのですよ。』

弥助『桃青さま、俺にもわかるようなことで教えていただき、ありがとうございました。次回からは、焦らず石を積み上げていきます。』

桃青『いつもの弥助さんにもどってくれましたね。お互いに頑張りましょう。』


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