厄の時期を過ぎて

今、厄の時期(前厄・本厄・後厄=昨年まで)を過ぎて、感じたことを素直に書いてみたい。
40歳代の厄の時期は、周りの人から特に注意されていたので、それほど重大なことは起きなかった。しかし、還暦の時は、とても違っていた。それと言うのも、40歳の時、大丈夫なこともあったので、油断してしまったのである。今、思えば、しっかりと厄払いをしておけばよかったと後悔している。その時は、還暦というお祝いムードや無事退職の時期と重なり、つい気が緩みがちだった。精神面・物質面での一時的余裕があったせいもあったかもしれない。しかし、それは一変してしまったのである。具体的なことは言えないが、体調の変化により、突然、仕事を辞めざるをえなくなったり、周りの揉め事に引き込まれたりと困難が急に襲いかかってきたのである。とどめは、家族の病気や親族の失敗等である。まるで、大海に投げ込まれ、もがいている感じ。必死で、陸地を追い求め、泳いでるようであった。
しかも、陸地に着いたと思ったら、また、投げ捨てられるような出来事に遭遇した。その度、自分はロクなことをやってこなかった罰なんだととらえ、自暴自棄の毎日を過ごしていた。今、想えば、暗闇のトンネル。
しかし、去年の12月の誕生日を過ぎてから、体が急に軽くなり、やること成すことがスムーズになってきたのである。そして、令和3年2月になり、昨年までは厄という長いトンネルとその後遺症の1年を過ぎ、ようやく先が見通せる人生の場に立っていることをひしひしと感じるようになってきたのである。
驚くことに、あの何もうまくいかず もがいてやっていたことが今の貴重な無形の財産となり、発想の土台となっているという事実である。(残念なことに、私の先輩でこの厄の時期に亡くなってしまった方もいる。)
これからの残された人生を心豊かに生きようと想っている今日このごろである。